フランスはとにかくストライキが多いです。
高校生や大学生がストライキを起こして学校を閉鎖したり、時には学校の先生たちも。
以前、大学付属のフランス語学校に通っていたときは、昼ごはんを食べに学食に行くと従業員のストで食堂が閉まっていて食べるところを探すのに苦労したこともありました。大学の近くに食事するところがあまりなかったので。(日本みたいにコンビニとかもないですしね。
公共交通機関もストライキが多くて困ります。
先日、日本からフランスに戻ってきたときもちょうど国鉄(SNCF)のスト開始2日目に当たってしまいました。
シャルルドゴール空港で私達が乗る電車が25分遅れとあり、キャンセルにならなかっただけでも良かったと思いながら待った後、無事に電車が到着し、乗り込んだは良かったのですが。二駅目まで走った後電車が動かなくなってしまったのです。
なかなか発車しないなあと思っていると車掌からのアナウンスが。
「運転士がこの駅で降りてしまいましたので、今代わりの運転士を呼んでいるところですが、ここに到着するまでに30分ほどかかりますのでお待ち下さい。」
えっ、運転士が降りたって?!代わりが来るのを待つ?!
ありえないと思いながらも時差ボケ真っ最中(日本時間は午前3時)だったのでうとうと眠りながら30分ほど待ちました。
もうそろそろ30分経つんじゃないのと思った頃にまたアナウンスが。
電車は変わらず動く気配がなかったので、あまりいい知らせではないだろうなと思っていると。
「代わりに来るはずの運転士が来れなくなりました。別の運転士がモンパルナス駅からタクシーで来ますのでまた30分ほどお待ちください。」と。
タ、タクシーで来る?で、また30分待つの?
全てが時間通りに進んでいた日本が恋しくなり、それと同時に「あぁストライキの国フランスに戻ってきたんだなあ…。」と深〜い諦めのような溜め息が出た瞬間でした。
その後、お詫びとしてなのか心ばかりの差し入れ、500mlのペットボトルの水が乗客に配られました。といってもペットボトルのケースが各車両の乗車口に置かれ、それを気づいた乗客自らが他の乗客に配布するというかんじ。ストライキ中で従業員がいないせいなのかもしれないですけど雑ですよねえ。
私がいた車両にはなぜかイギリス人の家族連れが多く、8歳、9歳くらいの子どもたちがけっこう乗っていたので、その子たちが率先してペットボトルの水を同じ車両の乗客に「water 」と言いながら配ってくれていました。
そんなこんなでその後代わりの運転士が到着したようで電車が再出発。なんとか無事に帰り着きましたが、私たちが降りる駅に着いたのが予定より2時間少し遅れの23時過ぎ。それから家に辿り着いたのは24時になろうとしていました。日本の実家を出てからほぼ丸一日が経っていました。
このように電車やバスがストライキで止まってしまうのは本当に困るのですが、それ以上にもっと困るのは医療機関のストライキです。えっ医療機関まで?!と思ってしまいますよね。
昨日、知り合いのお父さんが急に倒れ救急車で救急病院に運ばれたそうなんですが、病院がストライキ中だったとかで。応急処置と検査をされて脳に異常があるらしいと言われたそうですが、病院が人手不足でそれ以上の処置ができないからと家に帰されたそうです。しかも真夜中に。
ポジティブに考えれば、帰されたくらいだから命に別状はないのかもしれないともとれますが、それにしたって本人も家族も心落ち着かないですよね。
ちなみにフランスでは近々12月5日に全国規模でストライキがあるようです(先の国鉄を始め、航空会社、公共交通機関、救急病院、そして一部の警察署、消防、公共施設、教育機関なども)。
ストライキやデモの多いフランス。
自分たちで何かを変えようと主張し行動することは良いことなのかもしれません。しかしこう頻繁にあるのもどうなんだろうと思ってしまいます。特に医療機関。人の命が関わる場所までストライキをするとはびっくりしますね。給与や待遇に不満があるのはわかるんですが。。。
こんなにたくさんの機関が同時にストライキするなんて日本では考えられないことですよね。12月5日どうなるんでしょうか。。。はあ〜(溜め息)